ロンです。
我が家には高校三年生の双子の娘がいます。
二人とも絵を描くことが好きなので、小学生の時に絵画教室に通わせることにしました。
そして高校生となった今でも、一人は絵画教室に通っております。
教室への送り迎えの関係で、教室の様子は何年も見てきました。
その中で変わらないものの一つが、ダウン症のある方が熱心に通っていることです。
この方は大人ですが、作品作りにおいては障害があることなど微塵も感じさせない程です。
彼が教室で制作している絵は版画です。
これは、水彩画や油絵のように直接筆で絵を描くのではなく、木版を彫りそれに絵の具で色を付けた後、紙に写すといったことをやっています。
この説明だけだと簡単そうに思えますが、実際の作業はかなり根気が要ります。
まずは、自分の表現したい絵の元となる木版を彫っていきます。
次に彫り上がった版の彫られていない部分に、一つ一つ絵の具を乗せていきます。
絵の具を乗せては、紙に写して出来映えを確認し、調整していく。
この作業をひたすら繰り返します。
作品が出来上がるまでに掛かる日数は、週4時間の作業で数ヶ月掛かるとのことです。
彼は週に一回の頻度で教室に通っていますが、その一回で約4時間もの間休むことなく作業をし続けています。
いつ見ても、凄い集中力だなと思って感心しています。
さらに、凄いことに不定期ではありますが、個展を開いたりもしているんですよ。
まさに芸術家ですよね。
以前、彼の個展を見に行く機会があって、作品を見させてもらいました。
教室で作業している様子を見ているので、知っている作品ばかりでしたが、改めて完成した作品がずらりと飾られているのを見ると、素晴らしいと思いました。
娘も、絵の道に進むことを目標にしており、今は美大進学に向けて勉強中です。
絵の道に進むことを決めたのも、少なからずダウン症のある彼の影響を受けているのかも知れません。
画家として成功するのは、かなり難しいことだとは分かっているつもりですが、娘には自分の信じる道を進んでもらいたいですね。
お父さんもお母さんも応援しているよ!
ところで、今は絵画教室に通ってない方の娘ですが、部活は中学、高校と美術部に所属していました。
絵の道に進むことは諦めましたが、やはり絵を描くことは好きなようですね。
下の絵は、部活で描いたものだそうです。